「唐松〜不帰・泉のケルン」山行ご報告

OGAC会員の皆様

不肖OGACの会長に任命された私としてかねてから懸案としていた故村上君の遭難現場への慰霊登山を、皆さんのご協力を得てようやくこのたび無事実現できたことここに 謹んでご報告いたします。

7/29集合場所とした唐松頂上山荘を目指して3組計10名が八方尾根を小雨・視界不良の中駆け登りました。翌7/30も前日からの雨が上がらず、体力に不安のある2名は山荘より遠く慰霊碑を遙拝して下山することとし、さらに唐松岳頂上からも1名が下山となりました。

天候もあいにく悪化する一方で、この状況下不帰の険(山偏が正しいらしい)の踏破にやや不安があったがそこはさすがにみな山の経験者、難なく目的の慰霊碑の前に到 着しました。12年前に修復された碑は、その作業にあたられた会員のご苦労に報いてどこも傷んでおらず安心しました。参拝して記念写 真を撮った後ここで引き返す2名と別れることになりました。

再度不帰の難所を越える二人の身を案じながら、5名は北に縦走を続けたが風雨ますます勢いを増し、手袋の両手も冷たくなるなか天狗山荘についたのが13時をとうに回っていたのでやむを得ずここで沈没となりました。その夜は大雨で翌日の好天を期 待したが、早朝の出立時も雨は小止みとなったが風強く視界不良でちょっとがっかりでした。白馬鑓温泉への分岐点から信州側へ下山する頃から風弱まり、近くの視界も 開け一息つきながら温泉に到着。日本一高所にある温泉につかり、長駆猿倉にたどり着き今回の追悼登山を無事終えることができました。

この日まで悪天続きで視界も利かず、さらに分岐点から猿倉への下山路はぬかるみひどくまた予想外に長距離で長い時間を要したが、分岐点から小日向のコル迄の斜面 には色とりどりの高山植物が色鮮やかに今を盛りと咲いておりわれわれの目を楽しませてくれました。

さて私事で申し訳ないが、3日間山中を歩いた後で思い知らされたのは相当な体力の衰えです。悪天下の登山とは言え無茶苦茶疲れました。今後再度の挑戦は考えられません。しかしOGACの後輩である村上君や古田君を忘れたくはありません。今回は由良氏の音頭で追悼が実現できましたが、次はぜひ若手の諸君に託したいと強く祈念する ところです。

最後に今回の行事に参加くださった会員はもちろんとして、事情によりどうしても参加できずお気持ちだけでも寄せてくださった皆様方にあらためてお礼申し上げます。 そして来る秋の軽山行でお会いできることを祈っています。